ダブルファクトリーでは、自社サイトを使ってAIO(AI Optimization)の検証を進めています。
今回は考え方だけではなく、実際にllms.txt・構造化データ(JSON-LD)・サイトマップなど、サイトの裏側まで手を入れてみました。
きっかけは、検索結果そのものがかなり変わってきていると感じたことです。
これまでは「Googleにページを正しく伝える」という感覚が強かったですが、これからは会社やサービス、記事が「何者なのか」まで機械に伝える必要があるのではないか。
そう考えて、まずは自社サイトで実際にやってみることにしました。
この記事でわかること
- 01 ダブルファクトリーが実際に行ったAIOの基盤整備
- 02 llms.txtと構造化データで何をしたのか
- 03 Astro+WordPress環境でどう実装したのか
- 04 実装中に見つかったサイトマップの問題
- 05 実際にやってみてAIOへの考え方がどう変わったか
- 06 今からAIO対策をするなら何から始めるか
この記事のまとめ
- AIO対応を進めたことで、AI以前のWebサイト基盤の問題も見えてきた
- AIOは「文字の戦い」ではなく、SEO・サイト・コンテンツ・ブランドまで含めて考える必要がある
- AIに実装を任せる前に、人間側で「何を正しい状態とするか」を決めることが大切
なぜAIOの基盤を自社サイトに入れたのか
一番大きかったのは、検索結果そのものが変わっていくことへの危機感でした。
これまではSEOを考えるとき、ページをつくり、サイトマップをGoogleに送り、検索エンジンに正しくクロールしてもらうことを考えてきました。
でも、生成AIがWeb上の情報を探し、整理し、そのまま回答するようになると、それだけでは足りないのではないかと感じています。
会社名、サービス、記事、運営元など、Web上にある情報が「何を意味しているのか」まで機械に伝えていく。
ここが以前との大きな違いだと思っています。
そこで今回、ダブルファクトリーのオフィシャルサイトで、実際にAIOの基盤整備を進めました。
現在のダブルファクトリーサイトの構成
現在のダブルファクトリーのWebサイトは、Astro+WordPress+Cloudflare Pagesという構成です。
- フロント:Astro
- コンテンツ管理:WordPress
- 配信:Cloudflare Pages
記事や画像はこれまで通りWordPressで管理し、Astro側で取得してHTMLとして出力しています。
今回触ってみて感じたのは、実装そのものは思っていたほど大変ではなかったことです。
コードまわりの修正もAIを使いながら進められるので、以前なら時間がかかっていた作業もかなり早くできるようになっています。
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技術的な作業そのものよりも、「何を入れるべきか」「どの情報を正しいものとして伝えるのか」を決める方が重要だと感じました。
実装① llms.txtを設置する
最初に行ったのが、llms.txtの設置です。
llms.txtは、Webサイトの主要な情報やページを、AIが把握しやすい形でまとめておくために提案されている仕組みです。
ダブルファクトリーではAstroプロジェクトのpublic/llms.txtに配置し、内容は大きく5つに整理しました。
- 会社情報
- 事業内容
- 主要サービス
- ブログ・実績・お知らせ
- 会社概要・問い合わせ
実際のファイル自体はかなりシンプルです。
ただ、やってみると大事なのはファイルを書くこと以上に、「自社をどう説明するのか」を整理することだと感じました。
なお、llms.txtを置いたからといって、それだけでChatGPTなどの回答が急に変わるものとは考えていません。
現時点では、AIが自社情報へたどり着きやすくするための補助的な基盤として捉えています。
実装② 会社情報の構造化データを入れる
次に、会社そのものを説明する構造化データ(JSON-LD)を全ページに追加しました。
今回ベースとして入れたのは、主に次の3つです。
Organization:会社情報ProfessionalService:大阪本社の事業拠点WebSite:Webサイト全体の情報
実装では、これらを@graphでまとめ、それぞれに@idを設定しています。
たとえば「このWebサイトの運営元はダブルファクトリー株式会社」という関係を、機械側にも明確に伝えられるようにするためです。
人間ならWebサイトを見れば自然に理解できる関係でも、機械にとっては明示した方が分かりやすい。
構造化データを触ってみると、この考え方がかなり分かりやすくなりました。
実装③ 記事ごとの情報も構造化する
会社情報だけでなく、ブログや記事ページにも構造化データを追加しました。
主に追加したのは、
BlogPostingBreadcrumbList
です。
これによって、記事タイトル、公開日、更新日、運営元、記事がサイト内のどこにあるのか、といった情報を構造として持たせています。
ここでは、先ほど会社情報に設定した@idを再利用しています。
会社、Webサイト、記事をバラバラに説明するのではなく、それぞれの関係をつないでいくイメージです。
実装して一番大きかったのは、サイトマップの問題に気づいたこと
今回、一番「やってみてよかった」と思ったのは、構造化データを入れられたことだけではありません。
AIO対応を始めたことで、AI以前にWebサイトの基盤そのものを見直すことになりました。
その代表例がサイトマップです。
Search Consoleにサイトマップを送ったところ、検出URLがゼロになっていることが分かりました。
調べてみると、Cloudflare Functions側の置換処理が原因で、一部の記事URLや画像URLにstagingドメインが残ったままになっていました。
構造化データ側でも、記事画像やパンくずのURLにstagingドメインが混ざる可能性がありました。
対応としては、stagingドメインを本番ドメインへ置換する処理を見直し、サイトマップや構造化データに不要なURLが残らないように修正しました。
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AIO対策という新しいことを始めた結果、今まで気づいていなかった既存サイトの問題が見つかりました。
これはかなり大きな発見でした。AI対策だけを見るのではなく、SEOやサイトの基礎部分まで一度見直した方がいいと思っています。
実際にやってみて、AIOへの考え方は変わった?
変わりました。
最初はどうしても、llms.txtや構造化データなど「AI向けの新しい技術」に目が行きます。
でも実際にやってみると、それだけではありませんでした。
SEO、Webサイトの技術基盤、コンテンツ、外部からの評価、ブランド。
全部つながっています。
AIOは「文字の戦い」ではなく、マーケティング全体の戦いになっていく。
今はそんな感覚を持っています。
SEOに強いサイトをつくる。
自社にしかない情報を出す。
会社やサービスの説明を一貫させる。
外部でどう評価されているのかも見る。
その延長線上にAIOがあるのだと思います。
今からもう一度AIO対策をするなら、何から始める?
今からゼロからやるなら、いきなりAIに「AIO対策を全部やって」とは頼まないと思います。
まず、自社としての基本の型をつくります。
- 自社は何の会社なのか
- 何を強みとして伝えるのか
- どのサービスをどう説明するのか
- どの情報を正しい情報として扱うのか
- 会社・サービス・記事をどうつなぐのか
ここを決めてからAIを使う。
型が決まれば、コードを書くことや修正すること自体は、AIをかなり活用できます。
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AIに任せる前に、「何を正しい状態とするか」を人間側で決める。
この順番は、AIOだけでなく、これから企業がAIを使っていくうえでも大切になると思っています。
まとめ|AIOをやってみたら、サイト全体を見ることになった
今回、ダブルファクトリーでは自社サイトを使って、llms.txt、構造化データ、記事情報、サイトマップなどの基盤整備を行いました。
ただ、一番大きかったのは「新しいAI向けの設定が増えたこと」ではありません。
サイトマップの問題に気づいたり、会社・サイト・記事の関係を整理し直したり、自社の情報をどう伝えるのかを改めて考えたり。
結果として、Webサイト全体を見直すことになりました。
AIOは、SEOとは別に突然現れた施策というより、これまでのWeb・SEO・マーケティングをAIまで含めて考え直すきっかけなのかもしれません。
ダブルファクトリーでもまだ検証している途中です。
今後も自社サイトを使って試しながら、うまくいったことだけではなく、失敗や気づいたことも含めて公開していきます。
よくある質問
llms.txtを置けばChatGPTに表示されますか?
llms.txtを設置しただけで、ChatGPTなどの回答に必ず表示されるわけではありません。
ダブルファクトリーでも、会社情報や主要ページを整理して伝えるための補助的な基盤として捉えています。
構造化データは何から入れればいいですか?
今回ダブルファクトリーでは、まず会社・拠点・Webサイトの情報から整理しました。
そのうえでブログ記事にBlogPostingやBreadcrumbListを追加しています。
サイトの種類によって必要な構造化データは変わります。
WordPressだけのサイトでも対応できますか?
考え方自体はWordPress単体でも共通です。
今回のダブルファクトリーはAstro+WordPress+Cloudflare Pagesという構成ですが、llms.txt、構造化データ、サイトマップを確認するという基本は変わりません。
AIOでは技術対策とコンテンツ、どちらが先ですか?
どちらか一方ではなく、まずサイトが正しくクロール・理解される状態かを確認し、そのうえで自社にしかない実績、知識、事例などを積み上げていくのが自然だと考えています。
参考・関連情報
llms.txt:llmstxt.org
構造化データ:Schema.org
構造化データの確認:Google リッチリザルト テスト
ダブルファクトリーについて
ダブルファクトリー株式会社は、大阪を拠点にWeb制作、コンテンツ制作、SEO、マーケティング、AI活用などを支援しています。
単にWebサイトをつくるだけではなく、企業が持っている強みや営業力、技術、実績を整理し、それをWebやマーケティングでどう届けるかまで一緒に考えることを大切にしています。
AIOについても、自社サイトで実際に実装・検証しながら研究を続けています。
自社サイトのSEO・AIOを一度見直してみませんか?
「自社サイトがAIからどう見えているのか確認したい」
「構造化データやサイトマップをチェックしたい」
「SEOも含めてWebサイト全体を見直したい」
そんな企業様は、お気軽にご相談ください。